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2025/07/18  [PR]
 

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カルデア日記8
二部四章の話 その2








大口を叩いたものの、やっぱり空想樹とサーヴァントを相手にアルジュナ一人はキツイか。

それでも私は苦戦気味のアルジュナの背中を見つめる事しかできない。
私たちを見守る立香ちゃんやマシュちゃん、ラーマくんたちはもうみんな満身創痍なのだ。彼らに負担はこれ以上かけられない。
――ならば。
掌に浮かぶ令呪三角。絶対アルジュナに勝利を導いて見せる。

攻撃を避けつつ、後ろを振り返ったアルジュナが叫んだ。
「マスター。宝具の許可を!」
「勿論!」

爆風で白い彼岸花の花びらと砂塵が舞う。数メートル先の戦況はますます苛烈しており、目を覆うだけで精一杯だ。無防備な口には砂が入ったのか歯が奇妙な音を立てていた。
細めた目でかろうじて見えたアルジュナは、間合いを取ると宝具展開の準備へと移った。

「一切の邪悪、滅ぶべし」

違和感を覚えたのは、詠唱前それだった。

睡蓮が広がる大地が見えたかと思えばアルジュナの手の中に吸い込まれた。
一瞬の闇が辺りを包み、閃光と共に光の矢の雨が降り注ぐ。
同じ宝具なのにこの違いはなんなのか。拙い私の頭で考えてもわかるわけもない。ただ、目の前に見える景色が全てだった。

空想樹が音を立てて消えていくのを確認するとアルジュナは振り返り、微笑む。
花吹雪の舞う白銀の世界でこの世のものとは思えないぐらい綺麗だった。



「ごめんね、ほんとに少しだけの為に喚んだりして」
「お役に立てたようで何よりです」
「私がマスターっていう記憶があるアルジュナでよかった……」

「私も、貴女にお礼を言わねばなりません」
「お、お礼を言われるような事何にもしてなくない……?むしろ迷惑かけてない?」

「いいえ。私の中には貴女と共に居る私だけではなく、"貴女と世界を守りたいと願った私"の記憶がありますので」
「その私の願いも叶えられたと言うものです」

「それって……もしかして北米の……」
「さあ、どうでしょうか」
「え、そこははぐらかすの?」

「それにあの宝具……ほんと驚いた」
「あの男が力を得たのに私が強くならないなど言語道断ですから」
「もしかしてまた張り合ってる?」
「いいえ。カルナは私の宿敵。あの男に見合う強さを……私も備えておかねばなりますまい」

「アルジュナってなんだかんだでカルナの事めちゃくちゃ信用してるよね」
「……マスター?」
「い、いたい、いひゃい!!つねらないで!!!」
「今の流れの何処にそれを感じたんですかね?相変わらずお馬鹿さんですね?????」

 

「マスター」
「ん?」

「私を信じてくださって、ありがとうございます」
「貴女に会えて、本当によかった」

「それはこっちの台詞」
「いつもありがとう、アルジュナ」

またカルデアで会おうね


 

異聞帯がなくなるまでの少しの時間の話。



「か、カルデア~~~~~~!!!帰ってきた……!!!!」
「先輩、梓さんも!今回もお疲れ様でした」
「マシュちゃんもお疲れ様。二人とも今日はゆっくり休んでね」
「梓さんもね!」
「勿論!絶対爆睡しちゃう」

「じゃあ、私部屋こっちだから……」
「「マスター!」」

「うぇ!?あ、アルジュナ!!!???カルナ!!!????」
「ご無事で何よりです、マスター!」
「う、うん???とりあえず落ち着いて……?」

「お邪魔みたいだから私達は退散しよっか?マシュ?」
「そ、そうですね!で、では!梓さん、おやすみなさい!」
「ええええええ……」


「で、どうしたの?」
「実は、マスターが戻って来られる少し前に……」
「突然脳内に記録が入った」
「ああ、なるほどね」

「今回私達は"土地にゆかりがありすぎるから現地の召喚に影響ありそうだから来ちゃダメ"と言われていたのに……なぜですか……」
「いや、ほら、現地で縁のあるサーヴァント喚んだほうが……さ?」
「言いたい事はわかります。汎人類史の私達より信仰や影響が強まると言いたいんでしょう?」
「だが結局俺達を喚んだんだろう?」
「……はい」


「人理が焼却されてから初めてじゃない?二人と離れたの」
「正直、心細かった」
「二人と異聞帯で出会って……私も事覚えてくれてて……正直ほっとした」
「私が後ろを振り向かずに戦えるのは、やっぱり二人が居てくれるからなんだなあって改めて思ったよ」

「本当に、いつもありがとう」

「それを言われてしまえば、俺達はお前を責める事ができなくなる」
「元より責めてるつもりもありませんがね」

 

「じゃ、せっかくだし召喚していい?」
「お前も懲りないな、マスター」
「駄目……と言いたいですが仕方ありません」
「やったー!!!!ありがとー!!!!」

「……現金」
「うるさい小姑」


「うわ、最悪!!!!!」
「呼符一枚しかない……くそっ……」

「残念でしたね」
「全然残念そうじゃないね、アルジュナさんや」
「当たり前でしょう。先程までのしおらしい貴女は何処にいったのやら」
「そういうところもお前らしいと思うがな」
「貴様はそうやってマスターを甘やかすな」

「まあいいや。どっちにしろ今日は出来たらもう寝たいし……でもせっかく帰ってきたからには召喚したいっていうか……うん、一枚でもいいからとりあえずやるぞ~~~~~!!!!!!」
「なんせ今日は二人とも居る!!!インドえもん!!!!」
「てーーーーーい!!!!!!」

「金色だぞ」
「ええ、金色ですね」

「……よくぞ我を召喚した……我こそ福を招き、富を与え、絶対の安らぎ……すなわち休暇を約束する神霊……擬似サーヴァント、ムーンキャンサー、ガネーシャである。
我はいるだけで汝に富をもたらすもの……あまり前線に出さないよう、心がけるがよい……」

「じ、ジナコちゃん……??」
「ん?あ、梓さんッスか!?」

「ふむふむ~~~~????此処が噂のカルデアッスね!」
「カルナさんと……本来のアルジュナ、さん?」
「マジ神ガネーシャさん、もしかしなくてもインドに惹かれてきちゃった感じッスかね?」

「石像の中から女性が……座の記録で見覚えがありますね……」
「また会えて光栄だ、ガネーシャ神」

「やったー!!!!ジナコちゃん!!!!うれしい!!!!」
「ボクも嬉しいッスよ!!あ、でも戦闘には出さないでくださいッスね?ボク居るだけで御利益ありありのマジ神様だもんで!!!!」
「う、うーん……ずっとは難しいかも……?」
「あ、ボク知ってるんですからね!?梓さんああ見えて戦う時は人格変わっちゃうタイプって!絶対ぜーったいコキ使われるの見えてるッスからね!!???絶対戦闘には呼ばないでくださいッスよ!!!???」
「ぜ、ぜんしょしまーす……」

 

「また授けてしまった……」




ホントはインド行く前に呼符単発でガネーシャ神引きました。
呼符ですか?あれば使う派です。

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