カルデア日記10
「梓さーん!アルジュナさん!」
「立香ちゃん、おはよう」
「おはようございます、リツカ」
「おはようございます!今日のレイシフトなんですけど、バーサーカーのアルジュナさんに来ていただいてもいいですか?」
「いいよ~~。オルタ連れて行くから先に行ってて!」
「ありがとうございます!」
「オルタ最近よく連れて行ってもらってるね~」
「そうですね。今は素材集めがメインですから相性を考えずに有利なバーサーカーは重宝しがいがあります」
「うんうん」
「オルタ~~~」
「マスター!部屋にお戻りになるにはまだ早くないですか?」
「オルタを呼びに来たんだよ」
「私、ですか?」
「ええ、リツカのレイシフトに同行をお願いします」
「わかりました」
「がんばってね!」
「ただ……」
「ただ?」
「今日のお昼はマスターとアーチャーの私とご一緒出来ると思っていたので……少しさみしいです」
「……」
「……」
「ま、ますたー?わたし?」
「帰ってきたら三時のおやつは一緒に食べよう!!!!!!」
「ええ!!私の分も今日は食べてください」
「勿論私のもあげるからね!!!!いっぱい食べな!!!!!」
「あ、ありがとうございます!楽しみにしていますね!」
「では、行ってきます」
「うんうん、気を付けてね」
「お怪我などありませんように」
「……アルジュナさんや」
「なんでしょうか、マスター」
「オルタが可愛くて、しゃーねえ……」
「……同意します」
永遠の孤独を望んだ汎人類史のアルジュナ。
永遠とも呼べる孤独を実際に生きた異聞帯のアルジュナ。
本来は出会う事がない二人が、
私の側に居てくれる。
笑顔を見せてくれる。
共に、戦ってくれる。
アルジュナは私に最後まで共に戦いたいと望んでくれた。
私も、彼らと共に最後まで足掻き続けたい。
私が彼らに出来る事はただ一つ。信じる事だけ。
そしたら――……
「そしたら?」
「あれ、なんだっけ」
うたた寝してたのかな。